音響熟成®木材

音響熟成®木材について

音響熟成®木材

100%南九州産杉

音響熟成®木材

「音響熟成®木材」の原木は、すべて南九州産の杉が使われます。南九州は昔から湿気が多く、台風の影響を受けやすい地域。過酷な気候風土で鍛えられた南九州産の杉は、樹脂分が多く、ねばりを持ち、水に強く、腐りにくい特徴を 備えています。また、南国の活発なシロアリから身を守るための防蟻成分をあわせ持ち、江戸時代には主として船を造る材料「弁甲材」として、また建築材として重宝されてきました。

私たち日本人は大昔から「スギ」とのふれあ いが多く、保温性の高い杉材は、床材として住む人たちの生活を助け、竪穴式や高床式の住居を経て床材としての基礎をつくり、現在の家づくりに生かされています。学名「クリプトメリア・ジャポニカ」に「隠れた日本の財産」という意味があるスギは、日本人にとって一番つきあいの古い木なのです。

森の中で音楽を聴かせ、丁寧に熟成する

音響熟成®木材

木材の質を決める乾燥方法を大きく分けると、「自然乾燥」と「機械乾燥」の二種類。時間をかけて自然に乾燥させる方法が自然乾燥、熱風やスチームなどの高熱を利用して人工的に乾燥させる方法が機械乾燥です。木材にとって良いのは、もちろん自然乾燥ですが、時間がかかり、乾燥途中で割れたり変形したりしてロスも多いため、非常にコスト高になってしまいます。逆に機械乾燥は短時間ですむため、多くの木材が機械乾燥を採用しています。

しかし、機械によって一気に高温で乾燥させるため、木材の最も大切な油分やエキスが水分と共に蒸発、同時に木の細胞が破壊され、木本来の力が失われてしまうデメリットがあります質を保ちつつ、コストをかけない新しい乾燥法はないものか…と試行錯誤を重ねた末、行き着いた答えが「音響熟成®」でした。常温熟成庫の中でクラシック音楽を聴かせ、木にストレスを与えず熟成乾燥させる方法です。音響熟成®であれば、木の細胞が破壊されることなく、木材の持つ油分やエキスがそのまま残り、保湿作用・保水作用・防菌作用を持ち合わせ、時間とともに美しいツヤも出てくるという、まさに「生きた木材」に仕上がります。木が持つ本来の力を生かすことで、人の暮らしを快適で心地よくする様々な効果を生み出すのです。

一本一本を丁寧に熟成し体感温度が人肌に近い、生きている木材に仕上げる。

一本一本を丁寧に熟成し体感温度が人肌に近い、生きている

『音響熟成®木材」は、表面に凹凸を出す「うづ くり加工」を施した床材(天井・壁材)のほ か、構造材、親父柱(丸太・大黒柱)など、家づ くりに幅広く使用できます。また、ひとつひとつ手づくりで作る『音響熟成®木材」の家具や建具もお届けしています「音響熟成®木材』は、圧縮、引っ張り、曲げなどの強度性能についても、第三者機関による調査の結果、高い評価を得ています。

防菌・防カビ・結露防止に加え、人間の免疫力をアップ

防菌・防カビ・結露防止に加え、人間の免疫力をアップ

杉には、ウイルスや細菌毒素などから生体を守る成分「免疫グロブリンA」の増加を促し、人間の免疫力を高める効果があるとされています。杉の中でも樹脂分が多く、虫にも強い南九州産の杉を「音響熟成®」することにより、杉本来の特性がそのまま生かされ、余計なワックスや塗料を塗る必要性がありません。『音響熟成®木材」として生まれ変わった南九州産の杉は、本来の素晴らしい特性をそのままに、私たちの健康に大きく貢献してくれるのです。

木材強度が高く、床材から 構造材まで幅広い利用が可能

音響熟成®木材

『音響熟成®木材」は、鹿児島県の森の中の工場の「音響熟成®庫」で、クラシック音楽を聴かせ、木にストレスを与えず熟成乾燥しています。木は「いきもの」。音響熟成®は、その日の天候や気温に合わせ、木の様子を確かめながら、手間をおしまず、微妙な調整をしながら熟成していきます。音響熟成®木材の一本一本には全て番号が付けられており、厳しい品質管理でその質をより高めています。

音響熟成®木材を知る

『音響熟成®木材』の原木南九州産杉に 隠されたチカラ

宮崎スギの基準硬度を他樹種と比較

樹種 基準硬度(単位 N/mm2)
FC FT FB FS
針葉樹 アカマツ、クロマツおよびペイマツ 22.2 17.7 28.2 2.4
カラマツ、ヒバ、ヒノキおよびペイヒ 20.7 16.2 26.7 2.1
ツガおよびベイツガー 19.2 14.7 25.2 2.1
モミ、エゾマツ、トドマツ、ベニマツ、 17.7 | 13.5 | 22.2 | ベイスギ、およびスブルース
スギ
17.7
27.7
13.5
16.6
22.2
25.3
1.8
7.1
広葉樹 カシ 27.0 24.0 38.4 4.2
クリ、ナラ、ブナ、ケヤキ 21.0 18.0 29.4 3.0

「宮崎スギの基準硬度を他樹種と比較
※オレンジ色の値は、宮崎スギの基準硬度、他は建設省告示1452号による基準硬度
※サンプル数:Fc:60.Ft:171、Fb:200、Fs:132
※供試材:引張のみラミナ、それ以外では110cm心持ち正角の気乾材

食害度の評価

食害度 観察状態
0 健全
1 部分的に軽度の虫害
2 全面的に軽度の虫害
3 2の状態の上に部分的に激しい虫害
4 全面的に激しい虫害
5 虫害により形が崩れる

※破壊に至るまでの木材の強度を確認する試験

シロアリによる食害度

シロアリによる食害度

曲げ試練(※)及び含水率試練

及び含水率試練

「音響熟成®木材」として使用している南九州産の杉は、驚くほどの力を秘めています。 木材の圧縮、引っ張り曲げなどの強度性能は、法的には国土交通省によって「基準強度」として定められており、この値は、日本農林規格(JAS)で等級別で分けて値が出されています。 等級区分された製品であれば、多くのグレードで「スギは強い」と言え、特に宮崎産のスギは、高い強度を誇っています。

また南九州産の杉は、昔からシロアリの被害を受けにくいことが知られています。南九州産の杉の中で宮崎杉(自然乾燥材/機械乾燥材)とホワイトウッド、アカマツ素材の杭を屋外に埋め込み、2年間その動向を調べてみると、アカマツ、ホワイトウッドのシロアリ食害は大きく、逆に杉の食害は低いものでした。杉の耐薬性は、乾燥条件にかかわらず、ホワイトウッドやアカマツより高いと言えます。また、「音響熟成®木材」は、「曲げ試験及び含水率試験」で、その高い性能が確認されています。

素足にやさしく心地いい音響熟成®木材

素足にやさしく心地いい音響熟成®木材

年輪を際立たせる 「うづくり」加工を施した 素足にやさしく心地いい音響熟成®木材の床材 「うづくり」とは、木材の加工方法の一種で、木の表面を丁寧にこすり、年輪を浮き上がらせるものです。自然な凹凸が足のウラをやさ しく、心地よく刺激します。床材は、この「うづくり」加工を用いて仕上げてい ます。音響熟成®木材「うづくりの床」のその感触を、ぜひ一度実際にお確かめください。

塗装を一切せず。

塗装を一切せず。

表面が「ささくれ」しにくい質の高いうづくりフローリングを実現
音響熟成®木材「うづくりの床」フローリング 材は、一切塗装をしていません。 塗料などの 影響がないため、夏はベタつきがなく、冬も冷たくなりすぎず、一年中快適です。また、通常のうづくり加工で起こりがちな木材の「ささくれ」が、常温乾燥の音響熟成®木材のうづくり加工では、ほとんどありません。

木の命が生きている木材

木の命が生きている木材

普段のお手入れも簡単 木の命が生きているからシミやキズも気にならず歳月とともに味わい深く

音響熟成®木材は「木の命が生きている木材」です。そのため柔軟性や復元力に優れており、お醤油などのシミ、キズなどがいつの間 にか目立たなくなっていたりします。日頃のお手入れも簡単な水拭き程度で充分です。歳月とともに、木肌は艶やかになり、味わいを増していくのも魅力です。